## フィヨブーフェス 2023
現役生やフィヨルドブートキャンプの受講を考えている方に対して、先輩受講生や卒業生からフィヨルドブートキャンプの楽しみ方や学習継続のコツ、アドバイスなどをショートプレゼンテーション形式で伝える、というイベント「フィヨブーフェス2023」を2023年08月17日(木) にオフライン(現地開催)とオンライン(Youtube Live で配信)のハイブリット形式で開催しました。
この記事は、フィヨブーフェス 2023 での卒業生の :@eatplaynap: トミーさんによる発表を文字起こししたものです。トミーさんはフィヨルドブートキャンプを卒業し、現在は Tebiki株式会社さんで働いています。
今回の発表は2022年12/19に開催したフィヨルドブートキャンプの顧問である角谷 信太郎氏による講演イベント角谷トーク2022「Above All Make It Fun!」( https://www.youtube.com/watch?v=R9ky1mJNkPQ&t=4071s )のオープニングアクトとして発表した「フィヨルドブートキャンプは出たけれど」の続きです。
「フィヨルドブートキャンプは出たけれど」では、フィヨルドブートキャンプでは人気者でイベントを開催すれば多くの受講生が集まり、卒業制作のサービスはバズり、卒業後には行きたい企業にスムーズに就職もできたトミーさんでしたが、入社後は当然だけど社内で自分が一番コードが書けないし大変、フィヨルドブートキャンプではあれだけ輝いてた自分だったのに...でも、自分は楽がしたくてエンジニアに転職した訳では無い。今の状況は自分が望み、自分が選択したものなので頑張る!!という内容でした。あれから8ヶ月が経過して起きた心境や考えの変化について発表してくれました。
## 私の「楽しい」の育て方(トミー) [文字起こし]

皆さん、すごい良い発表で、自分の発表とか、自分でもあまり聞きたくないんですけど、とりあえず最後までお聴きいただければと思います。私の「楽しい」の育て方っていうのを発表したいと思います。

まず自己紹介ですが、私はトミーと申しまして、インターネット上では @eatplaynap というアカウント名を使ってます。2020年の10月から2022年8月まで、フィヨルドブートキャンプの方に在籍してました。去年の11月からTebiki株式会社という所で、プロダクトエンジニアという職業でコードを書く仕事をしてます。1年前の卒業生なので、「コイツ誰だよ」と思っている方も結構いるかもしれないんですけど、さっきDiscordの輪読会の話が出たんですけども、Discord輪読会チャンネルで未だに使ってもらっている「!you」っていうコマンドで順番決めをできるbotを作ったのは私です。

で、今回ちょっとお声がけいただいて、去年のkakutanitalkのオープニングアクトで、「話したことの続きをしてもらえないか」という話だったので、何を話したのかっていうのを軽くおさらいしたいと思います。

就職して1ヶ月くらいの時に発表しました。内容としては、フィヨブー時代は私は人気者だったのに、就職したら人気者じゃなくなってつらいって話とか、技術的に弱くて、思うような開発ができないっていうのがつらいとか、勉強することが多くてつらいっていう話をしてました。ただ、最終的にむすびとしては、私は「つらくない仕事」がしたくて、プログラマーとして就職したわけじゃないので、理想に向かって自己研鑽していくぞ、みたいな感じのノリで終わっていたと思います。

私、9ヶ月くらいプログラマーとして働いて、前回の話したことを思い出してみると、本当に「つらくても頑張る」で良いのかっていう風に思いました。

というのも、やっぱり「楽しくないと続かないじゃん」と思ってて、

あとは「続かないと意味がないじゃん」というふうに、9ヶ月働いている中で思うようになって、その中で私がどうやって楽しみみたいなものを見つけて、プログラマーとしての生活とか、学習の中に応用しているかって話をちょっとしてみたいと思います。

まず、そもそも私にとって何が楽しいのかなっていうのを考えてみると、私は本が好きだったり、旅行が好きだったり、ものを集めることが好きだったりとか、超しょうもないんですけど、チヤホヤされるのが好きだったりとか、あとは仲の良い人と話すことが好きだったりがあります。

本を好きっていうのは、例えば本をたくさん買うという行動で応用できたりしました。元々本というものが大好きなので、せっかく就職してお給料がもらえるようになったので、もう完全に何も考えずに、好きなだけ本を買っています。で、読まなくても手元にあるってだけで、手に取る可能性がすごく上がるし、インテリアにもなります。私もそもそも本がすごく好きなので、技術書以外の本もめっちゃ読んでいて、読むことがすごく面白いし、意味を読み解くってことが面白いなって思ったら、仕事でしてるコードレビューって、まさにこれじゃんって思うようになって、コードレビューがめっちゃ面白いなっていうふうに感じるようになりました。

あとは旅行が好きっていうのは皆さん、先ほどのうみざるさんの話とかでも、RubyKaigiの話とかあったんですけれども、私も就職してからは地方のTechイベントには行けるだけ行くようにしています。今年は1月にBuriKaigiに行ったりとか、3月には鹿児島Ruby会議、5月には松本のRubyKaigiにオフラインで参加しました。来月行われる大阪Ruby会議にも参加する予定です。地方のTechイベントのいいところって、旅行のついでに友達に会えて、ついでに勉強もできるみたいな感じのノリで行ってます。仕事を通じて否応なく得た知識っていうのが、Techイベントの発表内容を楽しむための材料になっているので、なんか本末転倒なのかもしれないですけども、イベントのTechトークをもっと楽しみたいから、もっと仕事頑張ろうみたいなモチベーションになったりもしてます。

集めることが好きっていうことに関しては、学習量を可視化して、自分のテンションを上げるみたいなことをやっています。私が周りのすごいプログラマーみたいな人を観察してて思ったのは、適性とか才能とか以前に、学習量が全然違うってのを感じていて、楽しく、学習量を物理的に増やせるための仕組みが必要だなと思って、例えばこういう風に可視化させるような仕組みをしています。このご褒美シール制度っていうのは、未就学児とかがトイレトレーニングとかに使ってるらしいんですけど、ノートに30分学習したら1枚シールを貼る、それを貯めていくみたいなのを今やってます。すごく幼稚なんですけども、自分がテンションが上がるので、割と問題ないと思ってます。

あとはこれも超しょうもない話ですけども、チヤホヤしてもらうのがやっぱり好きなので、積極的にチヤホヤしてもらえる場所に行くみたいなことをしてました。特に就職したての頃は、自分では、仕事では本当に何もわかんなくて、自己効力感みたいなものがすごく下がっていたんですけれども、フィヨブーの課題とかだったら自分でもなんとか太刀打ちできるので、こういう現役生の方にチヤホヤされに行ったりとかしてました。「チヤホヤしろ」とみんなに言ってるわけじゃないんですけども、私が現役生の頃には卒業生って結構遠い存在みたいに感じてて、交流できることがすごくありがたいみたいな感じに思っちゃってたところがあったんですけども、卒業生の方も結構チヤホヤされて嬉しいっていうのがあると思うので、恐縮せずに頼ったりしていくとすごい、いいんじゃないかと思ってます。

仲の良い人と話すのが好きってことに関しては、卒業生同士で話す機会をつくったりしています。Tebikiの先輩にも2人、フィヨブーの卒業生がいて、他の同僚よりも声かけやすかったりするので、一緒にご飯に行ったりとか、今日も実は来てくれてて、Ruby会議にも3人で一緒にご飯食べたりとかっていう感じで、イベントにも一緒に行ってもらったりしてます。なんかこういう感じで一緒に学習した仲間っていうのも、会社が違っても卒業した後も、立場とか価値観が近くて、友人としてすごく貴重な存在だなって思ってます。なので、卒業するまでも仲間って大事なんですけども、卒業した後も仲間の存在ってすごくモチベーションに繋がるかなって感じています。

ここまでは結構学習とかモチベーションについて、私が楽しみを見出していってるって話だったんですけども、今回はみなさんの発表とちょっと趣旨がずれてしまうかもしれないんですけども、「楽しい」に優劣はないってことも最近考えています。

これどういうことかっていうと、私、RubyKaigiに参加した後に、こういうツイートをしまして、この中で読んでほしい部分っていうのが、「好きなものを突き詰めているプロの熱と誇りを感じられてとても良かった」というふうにツイートをしました。

このツイートに対してリプライをくれた方がいまして、それがMatsuda Akiraさんなんですけども、「OSS開発者の大半がプロではないですよ」というのと、「お金とか関係なくて、ただ好きだからやっている人だから、そういう気持ちが溢れ出て伝播しちゃう」ということをご指摘を受けて、めっちゃその通りなんだろうなって思いつつ、「趣味ですごいあんなことできるって、なんか私にはちょっと違うかも」という気持ちにもなりました。

だけど、仕事と関係なく楽しむってところは、すごく真似したいというか、自分も取り入れていきたいって刺激を受けて、プログラミング以外にも楽しいことに取り組むように時間を割くようにしました。しばらく学習を休んでた時もあるんですけども、「プログラミングを楽しまなければ」とか「好きにならなきゃ」みたいな感じで無理して休みの日にも趣味の時間とかも返上して勉強してたせいで、結構不満が溜まって「仕事もプログラミングもしたくねぇ」みたいな気持ちになりかけてたってことに気づいて、すごい当たり前のことなんですけども、プログラミング以外でも趣味は楽しいってのもいいことだなって風に思ってます。

むすびなんですが、

「つらい」に甘んじないで楽しみたいっていう風に思っています。前回の発表の時はちょっとカッコつけてたんですけど、「つらくても頑張って強くなりたい」みたいなことを言ってて、ちょっとヒロイックでもあるんですけども、実際9ヶ月働いてみて、この決意全然実用的じゃなかったなって感じてます。こういう理想の自分に向かって高みを指すみたいな、カッコイイっちゃカッコイイんですけど、こういうことを目指し続けるってのは、短期的にはできても長期的には難しいんじゃないかって感じています。
昨日、弊社のCTOと1on1をしてもらって、その時にちょっと言われたこととして、組織でプロダクト開発を続けるっていうのは、ゴールとかは見えない、果てしなく長いマラソンだよってことを言われました。私のプログラマーとしてのこれから先の人生もそんな感じかなと思って、周りの景色を楽しみ、自分の成長を楽しみながら、ちょっと長いマラソンを走っていきたいなって思っています。
ご清聴ありがとうございました。
## 関連リンク
- フィヨルドブートキャンプは出たけれど(「Above All Make It Fun!」のオープニングアクトでの発表)
- https://www.youtube.com/watch?v=R9ky1mJNkPQ&t=4071s
- Tebiki株式会社
- https://tebiki.co.jp/
## 動画
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